キリストの福音上陸の地・鹿児島

司教の手紙⑭—典礼部会が目指すもの「いのちの交わりを求めて」

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教区の皆様お元気でしょうか?
2月16日(日)教区シノドス推進部会の初会合が開かれました。今回は、典礼部会の目指す事柄についてお話しします。

みなで「キリストの肢体」へと成長すること

「典礼」はラテン語の「Liturgia」の邦訳ですが「礼拝行為」とも訳されます。もっと古いギリシャ語では「神への奉仕」という意味です。イスラエルの民は、かつて、神への礼拝方法として神殿で動物を犠牲として捧げていました。新約時代になってイエスの弟子たちは、イエスの最後の晩餐の遺言に従って、イエスの死と復活の記念として、パンとブドウ酒を天の御父に捧げるようになりました。そして、キリストの体に聖変化したご聖体を拝領することによって私たちは、キリストの肢体(Ⅰコリント12章27節)へと成長していく、と教えてきました。

この「成長」こそ、典礼部会の目指すべき事柄です。換言するなら、ミサに参加した人たちが、ご聖体のキリストの命と交わり、同じキリストを頂いた皆さんと命の交わりをすることです。聖体拝領前に平和の挨拶を交わすのはそのためです。ミサに与かる人たちは、最初は他人同士でも、同じキリストの体を頂いた者として、キリストの命を生きる者となるのです。こうして、神の民は一致し、成長していきます。

これらの典礼の効果は、司式司祭だけの力で実現するのではありません。「祭司の民」(Ⅰペトロ2章9節)であると神から指名された神の民全員の貢献によるものです。

典礼祭儀での役務は信徒に開放されている

1972年、教皇パウロ6世は使徒的書簡を発表し、それまで司祭叙階を受ける人たちだけに留保されていた典礼祭儀での役務を信徒にも開放しました。それによると朗読奉仕者と祭壇奉仕者を正式な典礼役務として信徒もその使命を果たすというものです。もちろんそれまでは、信徒の典礼への奉仕として聖堂掃除、生花、聖歌隊、侍者、祭壇準備等がなされていましたし広い意味で典礼への参加と見なすことができます。しかし、朗読奉仕者、祭壇奉仕者の典礼の役務者としての使命は、会衆に典礼の効果(いのちの交わり)を実効あらしめることにあります。

この2つの役務の目指すものを簡単に述べます。

朗読奉仕者:神のことばの奉仕者

朗読奉仕者:神のことばの奉仕者です。まず、ミサの中で読まれる聖書の言葉を、会衆に、聞いて理解できるように、上手に朗読することです。そのためにみんなで、朗読の練習をすることも可能です。更に目指すべきことは、読まれた神のことばの背景などを会衆に説明できれば最高です。いわゆるカテキスタ(要理教師)の役割です。

祭壇奉仕者(聖体奉仕者)

祭壇奉仕者(聖体奉仕者):この役目は、聖体拝領時に司式司祭を手伝って、信者の聖体を配る役目ですが、家庭や病院にいてミサに参加できない方に聖体を運ぶ使命を持つものです。聖体に対する確かな信仰と賢明さが求められます。

上記の役務は、基本的には洗礼と堅信を受けている人に授けられますが、その前の養成が必要です。したがって、現行では「臨時の祭壇奉仕者、朗読奉仕者」と命名されています。

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