▼聖地のための献金
14世紀中ごろ、教皇クレメンス6世は、パレスチナ各地の巡礼所とヨーロッパからの巡礼者保護をフランシスコ会に委託しました。その後、政情不安定な聖地で苦労している修道者たちを支えるために行われるようになった献金は、いつのころからか主の受難と死を記念する聖金曜日にささげられるようになりました。そして教皇レオ13世は1887年、カトリック教会のすべての小教区にこの聖地のための献金を命じました。
全世界の教会からローマ教皇庁に集められる献金は、現在、イスラエル、ヨルダン、キプロス、パレスチナ自治区内にある数多くの巡礼所や聖堂などの維持管理に充てられるほか、聖地の貧しい兄弟のための福祉施設や教育施設の運営、奨学金や生活保護などの資金として使われています。