ザビエルさま

鹿児島とキリスト教

投稿日:2014年4月21日 更新日:

ザビエル公園の碑

ザビエル公園の碑

鹿児島とキリスト教との出合いは、1547年12月、マラッカにおける鹿児島人アンジロとキリスト教宣教師フランシスコ・ザビエルとの出会いに始まる。この出会いによってアンジロは心の傷をいやされ、重荷から解放された。
2年後、2人はキリスト教布教のため相たずさえて鹿児島に上陸する。1549年8月15日のことであった。

以来、鹿児島とキリスト教との出会いは実にさまざまな仕方で繰り返されてきた。その中で、特異なのは西郷隆盛と「敬天愛人」の出会いであろう。

西郷の遺訓ともされる「敬天愛人」のルーツは中国にあった。研究者の語るところによれば、キリスト教が中国に伝えられた当寺、人々はその宗旨を「敬天愛人」に集約したと言う。(ちなみに、中国のキリスト教宣教師マテオ・リッチが北京で布教を開始したのは1601年であった。)

そして幕末、「敬天愛人」はついに西郷の耳に達し、その心を捉えた。

ここに小冊子を通して当地のカトリック教会を紹介するに当たり、神の愛と人の心の不思議を思いつつ、鹿児島の皆さんの幸せを切に祈る次第である。

(鹿児島教区長=糸永真一司教)
鹿児島教区宣教百周年記念誌「神は愛なり」(1991年刊)の序文から

お勧めの記事

中野裕明司教の紋章 1

鹿児島教区司教 中野裕明 「対話を通しての宣教」について 教区の皆さま、お元気でしょうか。 今回は「世界宣教の日」(10月20日)に因み、「対話を通しての宣教」についてお話しします。 さて、カトリック ...

中野裕明司教の紋章 2

鹿児島教区司教 中野裕明 「被造物を大切にする世界祈願日 すべてのいのちを守るための月間」について 教区の皆さま、お元気ですか。今回は日本の司教団が制定している「被造物を大切にする世界祈願日 すべての ...

中野裕明司教の紋章 3

8月15日は「太平洋戦争終結の日」であり、「聖フランシスコ・ザビエルによる日本へのキリスト教伝来」の日であり、「聖母被昇天の祭日」でもあります。これらの出来事において、「天の父の御心」が実現した日であることを感謝し、世界の紛争地に1日も早く平和が実現するように祈りましょう。

中野裕明司教の紋章 4

教皇フランシスコは、多くのキリスト信者の心を覆っていた「正義の神」、「裁く神」のイメージが「いつくしみ深い神」というイメージに転換することを強く望んでおられます。ミサの式文の中では祈りの冒頭に「いつくしみ深い神」が多用されていることに気づくのではないでしょうか。

中野裕明司教の紋章 5

6月は「イエスの聖心の月」です。イエスの心臓が茨の冠で拘束されながらも愛の炎を燃え上がらせているご絵を思い浮かべてください。このような熱い愛を、洗礼の恵みを私たちは受けているのです。

-ザビエルさま
-

Copyright© カトリック鹿児島司教区 , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.