シノドス関連

教区シノドス これからどう進む--- ⑥

更新日:

教区シノドス推進会事務局 長野宏樹

全員参加の共同体を目指して

小共同体(班)中心の教会

これまで4回にわたって、さまざまなタイプの小教区像をながめてきました。私たちが属している小教区は、どのタイプに近かったのでしょうか。

今回は、5番目のタイプの、「小共同体(班)中心の教会」と呼ぶこともできる小教区像について考えていくことにします。(注:鹿児島教区では「班」という言葉に聞きなれていますが、ここでは世界中でよくつかわれている「小共同体」という言葉を使います。)

1.絵が表していること

小共同体(班)中心の教会

小共同体(班)中心の教会

上の絵は、私たちがめざす理想の小教区像を表したものです。

この絵の小教区の基本となっているのは、「小共同体」です。これまで提示した4つの絵と比較しながら、この「小共同体」中心の教会の特徴がどこにあるのかを考えていきましょう。

①これまでの絵と大きく違っているのは、小教区のほとんどの信徒が、10名ほどのメンバーで作られたグループ(小共同体)のどこかに属しており、大きな本を広げて話し合っているところです。この本は聖書を表しており、み言葉の分かち合いが彼らの生活の中心となっています。

②それぞれのグループから外側へ向かっている矢印は、彼らが自分たち信徒以外の隣人に対しても関心を持っていることを表しています。

③各グループ同士をつないでいる、また各グループと聖堂との間にある線は、各小共同体が互いに連携を保ち、小教区共同体そのものとも結ばれていることを表しています。

④黒いスータンを着た司祭がいるグループは小教区評議会を表していますが、このグループの中央にも大きな本があります。これも聖書です。小教区評議会も、み言葉の分かち合いをしながら、神の望みにかなう小教区共同体を作るための活動をするのです。

⑤聖堂内の様子もこれまでのものとは違います。祭壇の上には、聖書とカリスがあります。聖堂には、各小共同体に属する小教区の全信徒が日曜ごとに集まり、ことばの典礼と感謝の典礼とが一体となった聖体祭儀を通して、主キリストと出会い、癒しと新たな力とを得て各自の生活の場へ出かけていきます。

2.小教区評議会の役割

この「小共同体中心の教会」での小教区評議会の役割は、3つ目のタイプの「小教区評議会中心の教会」のものと比べて、より積極的で前向きなものに変わっています。

教区シノドスで提言された班制度の復活もこの観点からの検討が織り込まれつつあります。

①小教区評議会の役員たちは各小共同体(班)から選ばれるので、情報や提案などが各小共同体から小教区評議会へ直接伝えられるし、小教区評議会からの連絡なども直接各小共同体へ伝えられます。相互交流のための二つの流れがあるわけです。

②小教区評議会は、小教区全体の取りまとめの役割をします。

③その役員たちの任務は、小教区共同体に属している人たち全員に希望と勇気を与え、信徒一人ひとりの使徒的活動の手助けをすることです。

3.私たちが目指す小教区

私たちが目指そうとしているのが、この「小共同体で結ばれた小教区共同体」です。それがどのようなものなのかを再確認するために、ポイントを整理してみると、以下のようになるかとおもいます。

①一つの小教区は、多くの小共同体(班)によって構成されます。全信徒は、自分の住んでいる地域の小共同体のメンバーになります。

②すべての信徒は、聖霊の恵みによって自分に与えられているカリスマを有効に活用するよう努力します。それぞれの信徒は、そのカリスマを自分が属する小共同体活動を通して活用することによって、教会全体のために貢献します。

③小共同体活動の基礎になるのは、「み言葉の分かち合い」です。信徒たちの基本的な信仰の養成は、この小共同体の中でなされていきます。

④すべてのキリスト者は、各自の能力に応じて隣人に奉仕するよう召されています。

⑤それぞれの小共同体(班)は、互いに堅く結ばれています。各小共同体は、自分たちの小共同体から選ばれた小教区評議会役員を通して、小教区全体とつながっています。また、小教区評議会を通して、地区や教区とのつながりも保ちます。

⑥主日の聖体祭儀は、小教区のすべての信徒が一カ所に集まり、キリストとともに御父に感謝をささげる、一週間の生活全体の中心となる集いです。

⑦すべてのキリスト者は、キリストをまだ知らない人々にもキリストの福音を宣べ伝える使命を受けています。経済的、政治的、社会的次元でもこの世に影響を及ぼしながら、社会全体の福音化に貢献していく使命を担っています。

-----------------------

これまで5回にわたって、さまざまなタイプの小教区像をながめてきました。見方を変えれば、小教区の成長過程を確認してきたとも言えるでしょう。現在自分たちが属している小教区は、どのタイプの要素が強いでしょうか。また、なぜそう考えるのでしょうか。そして、理想のタイプの小教区に変化するために、自分たちの小教区が優先的に取り組むべき課題は何なのでしょうか。

鹿児島カトリック教区報2021年3月号から転載

【図解】小共同体中心の教会

この記事を読んだ信徒の方から「小共同体中心の教会」図解の提供を受けましたので、皆さんの便宜に供したく掲載いたします。個々人はもちろん、小教区やグループなどでの分かち合いにご活用ください。

ダウンロードはこちらから

お勧めの記事

中野裕明司教の紋章 1

洗礼を受けて、神の子どもにしていただいた私たちはイエスのように生涯を天の父のみ旨を求め、それを果たしていけるように「子」として、全力を尽くさなければなりません。

中野裕明司教の紋章 2

教会は伝統的に家庭を「社会の細胞」という風に理解しています。その訳は、多くの家庭が同じ問題を抱えているとそれは社会問題に発展するし、社会に問題が起こるとそれは家庭にダメージを与えるということになるからです。

中野裕明司教の紋章 3

神の救いの計画は、家庭の中から始まると言っても過言ではないと思います。

中野裕明司教の紋章 4

イエスを収めた墓までの記録は、罪深い人間のわざと言えるし、空の墓からの出来事は、神の働き、神のわざであると言ます。そのように私たちは信じています。復活の証人となれますように!

中野裕明司教の紋章 5

教皇フランシスコは、2021年を「聖ヨセフの年」と宣言なさいました。これは、聖ヨセフを「普遍教会の保護者」と宣言した、教皇ピオ9世の使徒的書簡発布の150周年を記念して催されるものです。今回はこのことについてお話します。

-シノドス関連
-

Copyright© カトリック鹿児島司教区 , 2021 All Rights Reserved Powered by STINGER.