司教執務室だより

夢は「ほのぼの家族」の展開

更新日:

昨年十二月、神学生対象にMEの紹介をさせてもらった時のことだ。神学生と言っても、大学を出たばかりの哲学生から五十代の助祭まで年齢の違いは大きい。

二日目、ミサ後の朝食、向かいに座ったのは、まさにそんな組み合わせの哲学生と助祭。二人の会話の内容は記憶にないが、哲学生は話が好きな末っ子で、隣の助祭は寡黙な長男。大家族を描いた映画のワンシーンを思わせるようなほのぼのとした光景に心が和んだ。いつも生活を共にしている神学生や養成者たちには見慣れた光景だったかもしれないが、初めての私にはとても印象深く新鮮だった。

悪気のないおしゃべりが奔放に飛び交い、うるさがる者もなく、アットホームで静かな空気が流れ、穏やかに一日が始まる。少し大げさだが、「あ、ここに神の国がある」と素直に思えた。ホンのひと時を共にしただけの感想だが、初めて訪ねる者にとっては第一印象が大きな意味を持つ。

ところで、アットホームと言えば、新年の年頭書簡は祈りの雰囲気に満ちた家庭づくりへの招きだったのだが、何人かの方から肯定的な感想をいただいて嬉しかった。家庭にしろ、小教区にしろ、私たちはイエス様の名のもとに集められた神さまの家族だから、たとえ、家族で一人だけが信者だとしても、目指すべきはあのほのぼのとした家族の風景に違いない。「あ、ここに神の国がある。」そんな感想を自分の家庭や小教区に持つことができたらと思う。

確かに、ため息をつきたくなるような現実の方が多いかもしれないが、そうであればなおのこと、信仰の眼をいっぱいに開いて、我が家の神の国、我が小教区の神の国を探そうとすることが大切ではないかと思う。

訪ねてくる人をいつでも和ますことのできる神様の『ほのぼの家族』が教区中に広がりますように。遅すぎた初夢?

お勧めの記事

中野裕明司教の紋章 1

「いのちの福音」は神からいただいたすべての「人間のいのち」について、カトリック教会の教えを体系的に論述したものですが、私は、胎児のいのちに限り、論点だけをお話いたします。

中野裕明司教の紋章 2

「イエスのみ心」の信心の始まりは、あくまで十字架上で血を流された、あのイエスの心(愛)を観想することです。「永遠のいのちの糧であるパン」と「多くの人の罪のゆるしのために流される血」を受けて、イエスの愛を生き、他者を愛する力が与えられるよう祈りましょう。

中野裕明司教の紋章 3

教区の皆さまお元気でしょうか。 わたしたちはこの5月を聖母月として過ごします。それは、5月が自然の中に、生命の充満を感じとれる季節でありますし、典礼においては復活したキリストがもたらした永遠の生命を賛 ...

中野裕明司教の紋章 4

新型コロナパンデミック、ロシアによるウクライナ侵攻という歴史的な変容の中で、主イエスの復活を黙想し、その意味を明かしていくことはとても意義深いことです。今回はこの復活祭の意味についてお話ししたいと思います。

中野裕明司教の紋章 5

中野裕明司教は2月28日、鹿児島の全教区民に日本カトリック司教協議会(会長=菊地功大司教)の会長談話を告知するとともに、ウクライナの平和のために「日本の教会と心を合わせて祈りましょう」と、呼びかけまし ...

-司教執務室だより
-, ,

Copyright© カトリック鹿児島司教区 , 2022 All Rights Reserved Powered by STINGER.