司教執務室だより

マリアさまに倣う月

投稿日:2014年5月1日 更新日:

五月と言えば、信者にとってはなんといっても聖母月。北国では、長い冬が終わって花の季節となるのが五月。一年で一番美しい季節にマリアさまを記念するのはふさわしい。

美しいと言えば、先日、何気なく目にした記事のタイトルは「美しい経営」。畑違いながら、「判断するときぶれない軸があること」だと聞けば、何となく分かるような気がする。また、「いい商品はシンプルで美しい」ともあった。

淡々といつも変わらずに自分の病状を語っていたTさんのことが思い出される。きっと苦しかったに違いないのだが、苦しそうな表情を見せず、したがって、深刻さが伝わってこないので、「それって、あなたのことですよね」と聞きたくなったほどだ。あの社長さん流に言えば、ぶれることのない軸をしっかり持った美しい信仰生活だったと言えよう。しかし、ぶれないTさんの信仰はこれまでの沢山の辛い体験を通して身につけたものに違いない。

また、「いい商品はシンプルで美しい」という社長さんの言葉で思い出されるのはマリアさまの「なれかし」だ。商品を引き合いに出すのは、どうかと思うが、美しさにかけては、マリアさまのなれかしにしくものはほかにない。十字架の丘に至るまで何百回となく繰り返されたであろうマリアさまのなれかしは、「父よ、私の霊を御手にゆだねます」という主の最後の言葉で完結したことになる。マリアさまから受け継がれたなれかしは一貫して御父のみ旨に殉じるぶれることのない信仰告白だったからだ。世を救うシンプルな言葉、なれかし。

復活を祝ったばかりの私たちにとって五月は、ぶれることのなかったマリアさまと復活の主に倣う月。もっとも美しい季節となるように。

お勧めの記事

中野裕明司教の紋章 1

5月は聖母月。19日に聖霊降臨の祭日を祝います。復活節はこの日をもって終わります。教会の誕生日である聖霊降臨の日、新信者は、父である神、子である神、神の母である聖母を頂く家族の一員であることを喜んで自覚するのです。

中野裕明司教の紋章 2

私たち人間と神の子イエスとの関係は、「洗礼を受けることによって、人間となられた神であるイエス・キリストに固く結ばれる」ことだということです。

中野裕明司教の紋章 3

約3年間の地上での宣教活動で発信されたイエスのメッセージの主旨はただ一つ、それは「あなたたちが信じ礼拝している神は、わたしの父であり、また、あなたたちのお父さんである」ということです。

中野裕明司教の紋章 4

人祖アダムの罪(原罪)の傷を負った人類は、あるいは、洗礼によって、原罪から解放された信者であっても、自分の責任で犯す神の十戒への違反は神から赦される必要があります。そうしないと、その人は一生、自己矛盾の中で苦しむことになります。

中野裕明司教の紋章 5

「幼児洗礼」と「成人洗礼」という二つの洗礼のかたちは、「親子愛」と「隣人愛」の関係で捉え直すことができるのではないかと思います。つまり、幼児洗礼を親子関係で、成人洗礼を隣人関係で捉えるという事です。

-司教執務室だより
-

Copyright© カトリック鹿児島司教区 , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.