ユーキャット。猫(キャット)のことではありません。YOUCATと書きます。
結論から言うと、一九九二年に発表されたカトリック教会のカテキズムの若者版ユースカテキズムのことです。そのユーキャットの翻訳が、昨年ついに若者たちの手によって完成しました。「若者による若者のための若者の宣教第一弾」とも言うべき日本教会の画期的な出来事です。
鹿児島教区でも、少し出遅れましたが、今年からカトリック学校の若者たちを中心に月一回の勉強会が始まりました。夕方六時半から八時頃までの短い時間ですが、今月五日(土)で三回目となります。
参加者は中学生から大学生までの十人ほどで、七月からは増える見込みです。ほとんどは信者ではありませんが、学校の枠を超えた夏休みのキャンプでの出会いが元になっているようです。
この勉強会のもう一つの特徴は、各学校の信者の先生の熱心な勧めがあるということではないかと思います。まだ二回の体験しかないのですが、キャンプやかねての活動を通して信頼関係が出来上がっているようです。先生たちが一緒に参加しても違和感がないどころか、むしろ和気あいあいとして家族的。
教える―教えられるという緊張感を感じさせないところが学園宣教成功の秘訣ではないかと思いました。また、理屈をこねそうな年頃の男の子たちもいるのですが、質問や疑問が寄せられることが少ないことに、正直、少しホッとしました。それは、「この人たちには真理を聞く用意がすでにできているらしい」という気づきでもありました。
それは、各学園でのかねての活動の成果にほかならないわけで、司教叙階以来思い続けてきた学園宣教の実りを見るようで、まだ二回だけですが、心楽しいひと時でした。
「今の若者は、人々が考えるほど軽薄ではありません」というベネディクト十六世の言葉にも頷きました。若者たちとの真理への旅は始まったばかり。お祈りください。