「堅信を受けた中高生を中心にそこでもYOUCATの勉強を始めたい。夏前に一回…」そんなファックスを送ったのは2月だったと思う。なかなか返事がないので、塾や部活で多忙なのかもしれない。やはり無理かな。弱気になりかけていた先月初めに届いた小教区報「元気だれんせー」。
「来た、来た!」まるで、合否通知を受け取るような気持ちで開封し、いつもはじっくり読む主任司祭の言葉をパスして下段のお知らせ欄に目をやった。「司教様YOUCAT勉強会」。「あった、あった!」まるで、合格発表で自分の名前を見つけた時のように、思わず叫んだ。嬉しかった。
そうそう、YOUCATというのは、ユースカテキズムのことで「若者に親しみやすい平易な文体で書かれたQ&A形式の教理解説書」(YOUCAT帯封)。「このカテキズムを学んでください。これは私の心からの強い願いです」という教皇ベネディクト16世の勧めに従って全世界の若者たちの間で推進されている勉強会のテキスト。
日本語版は、2008年のワールドユースデーマドリッド大会で配布された英語版を、参加した若者たちが手分けして訳したもの。まさに、若者の、若者による、若者のための教理書だ。
鹿児島鉱区でも少しずつ輪が広がり、昨年から教区本部と明光学園の2か所で始まっている。どちらもカトリック校ということで、信者でない参加者もいるが、この勉強会の一番の特徴は、生徒たちだけなく、先生やシスター、時には母親が必ず同席していること。共に学び合うということもさることながら、何よりも、子供たちの成長に大人が同伴する。これは大事なことだと思う。
それは、教区目標でもある「寄り添う」ことであり、どこか微笑ましく、ホッとする教会の原初の姿を彷彿とさせるからだ。
今回の徳之島は三番目となるが、復活節中であるだけに、どんな勉強会になるか楽しみだ。教区中にYOUCATの輪がどんどん広がることを祈りたい。