司教執務室だより

神学院の将来と展望---熱いお祈りと召命の呼びかけを!

投稿日:

聖母像

主のご復活のお慶びを申し上げます。

今年の復活祭は4月1日(日)という区切りのよい日になりました。主の日が文字通り主の復活の日となったわけでめでたさが倍加した感じで嬉しいです。

ところで、4月と言えば入学式。幼稚園から大学まで「おめでとう」の言葉が飛び交う希望の春です。神学校も例外ではありません。しかし、4月に始まるのは同じでも、神学校にはどこでも見られる華やかな入学式や卒業式はありません。

私の場合、美島神父さんに連れられて、夕食に間に合うように神学校の門をくぐり、院長さんと指導司祭に挨拶をして部屋に案内され、部屋といっても20人ほどが寝起きする共同寝室でしたが、緊張しながら夕食を共にした記憶しかありません。それが入学式みたいなものだと聞いて驚いたものです。

日本には、その神学校が、長崎教会管区の5教区が運営する福岡サン・スルピス大神学院と東京・大阪の2管区11教区が運営する東京カトリック神学院の2校がありました。10年ほど前にこの2校が統合されて「日本カトリック神学院」となり、前者を「福岡キャンパス」、後者を「東京キャンパス」と呼び、1校2キャンパス制をとってきました。

それはそれで、いいところもたくさんありましたが、新たな見直しがなされ、結局、来年4月から福岡カトリック神学院と東京カトリック神学院の2校制となることが日本司教団で合意されました。形は以前と同じですが、運営に当たる教区を従来のように九州と本州に限定しない「諸教区立」としたのが違うところです。

個人的には、母校が維持されることになったのは嬉しいのですが、召命の促進が大きな課題です。

現在、鹿児島からは諏訪神学生と田代神学生の2人が学んでいますが、司祭はもちろん信徒の皆さんにもこれまで以上に関心を寄せていただき、1人でも多くの志願者を送る努力が求められています。

熱いお祈りと呼びかけをお願いします。

お勧めの記事

2025年聖年ロゴマーク 1

教皇フランシスコは、今年の主の昇天の祭日に2025年の「聖年」公布の大勅書『希望は欺かない』を発表しました。それで今回は「聖年」についてお話しします。聖年とは1300年に教皇ボニファチウス8世によって始められたカトリック教会の一大イベントです。

中野裕明司教の紋章 2

利害関係で構築されている政治の世界であっても、少なくとも神の国の価値観、すなわち「真理と生命」を大事にする政治家が増えることを願ってやみません。

中野裕明司教の紋章 3

鹿児島教区司教 中野裕明 「対話を通しての宣教」について 教区の皆さま、お元気でしょうか。 今回は「世界宣教の日」(10月20日)に因み、「対話を通しての宣教」についてお話しします。 さて、カトリック ...

中野裕明司教の紋章 4

鹿児島教区司教 中野裕明 「被造物を大切にする世界祈願日 すべてのいのちを守るための月間」について 教区の皆さま、お元気ですか。今回は日本の司教団が制定している「被造物を大切にする世界祈願日 すべての ...

中野裕明司教の紋章 5

8月15日は「太平洋戦争終結の日」であり、「聖フランシスコ・ザビエルによる日本へのキリスト教伝来」の日であり、「聖母被昇天の祭日」でもあります。これらの出来事において、「天の父の御心」が実現した日であることを感謝し、世界の紛争地に1日も早く平和が実現するように祈りましょう。

-司教執務室だより
-

Copyright© カトリック鹿児島司教区 , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.